腰痛

腰の役割や、腰痛の原因についてご紹介します。

●腰の役割

腰は身体の中心部分といえる部位です。
上半身と下半身をつなぎ、身体のバランスを取っています。

腰には上半身の体重を支える役割や、歩く際に地面からくる衝撃を受け止める役割があり、日常的に負荷がかかっている状態です。
さらに、腰を曲げる・捻るなどの動作も加わることで負荷が蓄積されるため、腰は痛めやすい部位であるといえます。

●腰痛の原因

・筋疲労

腰まわりの筋肉が疲労して硬くなれば、筋肉の張りや痛みなど腰痛症状が現れます。
日頃から姿勢が悪いと身体の中心である腰には過剰な負荷がかかり、筋疲労が起こりやすくなります。

また、腰を捻る動作の多いスポーツをしていると、オーバーユース（使いすぎ）による筋疲労から腰痛が起こります。

・筋力の低下

腰まわりの筋力が低下すれば負荷がかかりやすくなり、腰痛が起こってしまいます。
とくにインナーマッスルが低下すれば姿勢が崩れてしまうため、腰痛が起こりやすくなります。

・骨格のゆがみ

骨格にゆがみがあると身体の土台である腰には過剰な負荷がかかり、腰痛が起こりやすくなります。
骨格がゆがむ原因は日常の不良姿勢や、偏った身体のつかい方（足を組む・片足重心で立つ・横になってテレビを見るなどの習慣）などが挙げられます。

・血流不良

血流不良が起こると筋肉が硬くなりやすく、腰痛が起こりやすくなります。
血流不良が起こる原因にはストレスや疲労、生活習慣の乱れなどが挙げられます。

●腰痛をもたらす病気

・ぎっくり腰

急性腰痛症とも呼ばれ、突然腰に激しい痛みが生じます。
腰まわりの組織に炎症が起こっている状態です。

・腰椎椎間板ヘルニア

椎間板に亀裂が入り、髄核が飛び出して神経を圧迫する腰の病気です。
腰痛だけではなく下肢のしびれをともない、前屈により症状が悪化することが多いです。

・腰椎椎間関節症

腰の関節に炎症が起こっている状態で、腰を反らす動作で痛みが悪化します。
初期では朝起きたときに腰にこわばりを覚えるものの、時間が経過すると症状が緩和されていきます。

・腰部脊柱管狭窄症

神経の通り道である脊柱管が狭まることで神経が圧迫される腰の病気です。
安静にしていると痛みは感じにくいですが、悪化すると安静にしていていも痛むようになります。

・脊柱分離症/すべり症

背骨にズレや分離が起こる病気で、腰痛や下肢のしびれが生じます。
スポーツをしているお子さまに生じることが多いです。

・坐骨神経痛

腰から足先までつながる坐骨神経という神経が圧迫されている状態です。
腰の病気や筋緊張が原因で生じます。

・仙腸関節捻挫

仙腸関節という骨盤にある関節が捻挫してしている状態で、激しい腰の痛みがともないます。
重い荷物を持ち上げるなど何気ない動作が原因で生じます。

・内臓の病気

大腸がんや腎疾患（腎盂炎、腎臓の疲れ）があると症状のひとつとして腰痛が現れることがあります。

腰痛の場合、当院では次のような施術を行います。

●骨格矯正

骨格にゆがみがあれば、身体の中心部の腰にかかる負担が大きくなり、腰痛が起こりやすくなります。
そこで、骨格矯正により骨格のゆがみを整えていきます。

手技による施術が中心で、筋緊張を和らげながら骨格を整える施術です。

●EMS

腰まわりの筋力が低下していれば、腰にかかる負担が大きくなることが腰痛の原因になります。
当院ではEMSにより楽に筋力トレーニングを行うことが可能です。

EMSでは電気刺激を与えて筋肉を収縮させることで、筋力トレーニングと同様の効果が期待できます。
普通のトレーニングでは鍛えられないインナーマッスルにもアプローチできる施術です。

●急性の痛みにはアイシング

ぎっくり腰など急性の痛みにはアイシングを行います。
アイシングすることで炎症が抑制されれば、痛みの緩和や悪化予防が期待できます。

腰痛の施術期間・施術過程は、次のとおりです。

●施術期間

腰痛の施術期間は、原因や身体の状態によって異なります。
完治を目指すのではなく緩和をさせる施術になります。
そのため、1回の施術でも効果を得られることもあります。

しかし、痛みが落ちついてきたからといって通院をやめてしまうと再発する可能性があるため、定期的な通院をおすすめしています。

●施術過程

腰の痛みが強い場合、原因によっては急性の炎症を起こしている可能性があります。

急性の炎症の場合は、まずアイシングを行います。
慢性の痛みの場合は、筋肉の緊張を手技で和らげていき、症状の緩和を目指します。

症状が緩和されてきたら、再発予防に向けた骨格矯正やEMSによる筋トレなどの施術を行います。

腰痛になった場合は、症状ごとに適切な対処を行いましょう。

●急性腰痛の場合

・RICE処置をする

急性腰痛の場合は患部が炎症を起こしているため、RICE処置と呼ばれる応急処置で対処します。
Rest（安静）・Ice（冷却）・Compression(圧迫)・Elevation(挙上)の4つの処置です。
とくに大切なものは、安静と冷却です。
無理に動かさずに安静にし、痛みが強い場合は患部を冷やします。

・お酒や辛い食べものを避ける

お酒や辛い食べものは、急激に血流を促します。
急性腰痛の場合は炎症が起こっているため、血流がよくなると炎症が拡大する可能性があります。

そのため、お酒や辛い食べものは避けるべきです。

●慢性腰痛の場合

・温める

温めると血流が促され、筋緊張が和らぎます。
慢性腰痛の場合は入浴などで身体を温めることで筋緊張が和らげば、痛みの緩和が期待できます。

・ストレッチをする

ストレッチをすれば硬くなった筋肉がほぐれ、痛みが緩和されます。
椅子に座って片足をもう一方の足の上に置き、身体をゆっくりと倒します。

このストレッチで腰からお尻の筋肉を伸ばすことができます。

・ストレス原因を排除する

腰にかかるストレス原因を排除すれば、痛みにくくなります。
不良姿勢や腰のオーバーユースなどストレス原因を探り、腰にかかるストレスを軽減させましょう。

・たばこを避ける

たばこは血流を悪くする作用があるため、筋緊張が起こりやすくなります。
慢性腰痛がある方は、たばこを避けることをおすすめします。

腰痛は繰り返し起こりやすいため、日頃から予防することも大切です。

●正しい姿勢を維持する

姿勢が悪いと腰に負担がかかり、腰痛が起こりやすくなります。
日頃から正しい姿勢を心がけましょう。
とくにデスクワーク中は猫背姿勢になりやすいため注意してください。

・運動をする

運動で筋力が高まれば、腰まわりが強化されて腰痛予防になります。
とくにインナーマッスルを鍛えることが大切です。
運動が苦手な場合は、当院のEMSを利用すれば楽にインナーマッスルを鍛えられます。

・定期的にメンテナンスする

定期的に当院へ通院いただき、身体のメンテナンスを行いましょう。
定期的な通院は身体の小さな変化を見つけることができ、痛みが出ていない場合でも事前対策になります。
身体を整えることで腰痛が起こりにくい身体を作れます。